他社事例ではTeamsを活用した働き方改革がうまくいっているのに社内では利用が進まない…。
そんな時に実行すると良い施策をまとめました!
この施策を全て実践すれば、確実にあなたの会社の生産性は向上し、働き方改革が成功します!
コロナ禍が続きテレワークの重要性が増していますが、Teamsを使いこなせばテレワークは問題なくできますので、今すぐにできる限りの対策を開始しましょう!
会社の生産性を高める活動は早く始めれば早く始めるほど大きく効果を得られます。特に働きやすさを改善することは退職率の低下による人材流出の防止と、採用力の強化ができ、企業の力を大きく上げることができます。
説明会
定番ではありますが基本ですね。
Teamsが社内で利用可能になっていること、導入したことの目的、今後の方針、Teamsの基本的な使い方、業務効率の改善に有用なツールであること、他社事例等を説明しましょう。
まずは認知度を上げることが重要です。1回だけでなく全ての社員に理解してもらえるように何度も実施し、認知度を上げましょう。各部署で行っている定例ミーティングにお邪魔して説明させてもらうことも効果的です。
説明会は必ずTeams会議も設定して録画しましょう。参加できなかった方にも見てもらえるように録画へのリンクをメールで周知します。
マイクロソフトの担当営業やカスタマーサクセスマネージャーがついていれば、説明会の一部のパートをゲストスピーカーとしてお願いするのも良いでしょう。
ちなみに、カスタマーサクセスマネージャーがどんな人なのかということについては以下のページをご覧ください。簡単に言うと利活用を推進してくれる人ですね。おそらくかなりの大企業でないとついていないでしょう。
説明会ならやったけど、誰も使ってないよ。
内容を見直して何度も実施しましょう。後述する施策と組み合わせるのも効果的ですよ。
アンケート
利用率が向上しない原因を調査する為にアンケートを取り、情報収集するのも有用です。
Forms(https://forms.office.com/)を使うと簡単にアンケートを作れますので活用しましょう。
フェーズによって内容は変わると思いますが、展開直後でまだほとんど利用が進んでいないフェーズでの例です。
その他、働き方改革など関連する項目を入れても良いですね。
収集したアンケートのデータを元に、利用率の高い部署を見つけたり、意識の高い人を見つけたり、課題を見つけて対策を取ったりしましょう。
アンケートなんて答えるの面倒だって、みんな言ってたよ。
無理に答えて貰わなくても構いませんよ。答えてくれる人から有用なフィードバックを得るのが目的です。
ログの分析
一部の部署で利用が進んでいるが、他の部署では全く使われていないというように、部署間で大きく利用率に差があるようなケースで有用です。
分析をするのは大変かと思いますが、以下のようなものをデータとして出します。
コストがかかりますが、ビービーシステムのLogLook+というサービスを利用するのも良いでしょう。
利用率が高い部署はメールや会議が少なくなるという傾向が出ると思います。
データがマージできれば交通費・出張費・印刷費・残業時間との相関関係を出しても良いでしょう。
そういったデータを公表することで利用率が高い部署の活用方法を他の部署でも真似てみようという動きが出てきます。
使ってない人にプレッシャーをかけるのね!
違いますよ!良い結果を出している人を称えましょう。
アンバサダーの選定
前述のアンケートやログの分析を元にアンバサダーを選定しましょう。部署ごとに1名ずつ選出できるような形だと組織を超えて様々な意見が集められるので理想的です。
スポンサーとなる役職者を最低一人はつけましょう。役職者がアンバサダー同士の活動を広く周知できるのが理想的です。
アンバサダー同士の情報交換の場を提供し、成功事例を共有してもらい、他部署でも実施します。定例ミーティング+Teamsでの共有を行うとより効果的です。
KPI設定・目標設定をしっかり行い、期間を決めてゴールに向けてアイデアを出し合うことが重要です。
「あんばさだー」って何?
アンバサダーというのは大使という意味です。Teams大使として各部署のインフルエンサーになってもらいます。
これは非常に重要なので頑張って適切な人を見つけましょう。影響力が強くて新しいもの好きや、現状を変えたい意思が強い人が理想的ですが、いない場合はSNS慣れしている若い元気な方でも良いです。
アイデアソン・ワークショップの実施
各部署のアンバサダーやキーマン(役職者等)を収集し、Teamsを使った業務改善方法のアイデア出しをします。
アイデアソンであれば、Power Platform(Power Apps・Power Automate・Power BI)を絡めても良いかもしれません。
ファシリテーションが重要なので企画者は入念な準備を行いましょう。
ファシリテーションが難しければ簡易的にワークショップとしてどこかの会社にお願いしても良いです。
例えば以下のディスカバリーズではTeamsの活用支援サービスがあり、Teamsの活用方法を検討するワークショップも含まれています。
マイクロソフトの担当営業やカスタマーサクセスマネージャーがついていれば、アイデアソンやワークショップもお願いできるかもしれません。
アイデアは出して終わりではなく、当然実施しないと意味がありません。業務改善に有効そうなアイデアをいくつか選定し、必ず実施して、その結果の共有を行いましょう。
良いアイデア出てくるかなー?
出てきますよ!申請書類の撤廃、会議のペーパーレス化、テレワーク、在宅勤務、業務フローの簡略化など、業務改善方法は無限にあります!
全国キャラバン
展開の初期、あまり利用が進んでいないフェーズで実施すると効果的です。
とりあえずTeamsを有効化し、社内に使用可能であることを告知したものの、まだ全く利用が進んでいない時に説明会やワークショップを行うチームを組んで全国キャラバンを実施します。
全国各地にある拠点を回り、Teamsの有効性を語ります。大きな拠点は複数回開催しても良いでしょう。
拠点のキーマンに接触し、何が課題で使わないのか、どうすれば使うのか等をヒアリングし、今後の対策に有効活用しましょう。
本社1拠点のみという会社の場合でも、フロアごとや、部署単位で実施すると良いです。とにかく社内のキーマンに直接会いに行き、生の声を聞くことが重要です。
支店長が否定的だと、その支店では誰も使わないよねー。
そうなんですよね。そういう声を直接聞いて、その状況を打破する対策を立てましょう。
Teams Days/Teams Week
2015年の伊藤忠の事例で、Yammerの利用率向上施策のYammer 10 Daysというものがありました。
元々はマイクロソフトの事例ページにあったのですが、今は掲載されていません。事例のページのPDFだけ残っています。
これのTeams版をやりましょうという施策です。
毎日数分でできるTeamsの簡単な使い方の課題を出します。課題をクリアしたらノベルティ等をプレゼントするような形式にすると参加率が向上します。
こういった課題を通して全く触っていなかった方が最初の一歩を踏み出すきっかけとなります。
面白そうだね!
お祭り的な楽しい雰囲気作りが重要です。私みたいなマスコットキャラクターを作ると盛り上がりますよ!
ココナラで発注すれば低コストでマスコットキャラクターが作れます。
えっ!ちむちゃんってマスコットキャラクターなの?
「チームズ」と「ちむ」で被っているので、一応そんなつもりでいますが…。当然非公式ですっ!
ポスター・三角ポップ
Teams Weekなどのイベントをより盛り上げるためにポスターや三角ポップを作成すると認知度向上に役立ちます。もちろん内容によっては常時設置していても効果があります。
以下のラクスルでポスターや三角ポップを低コストで作成できますので、既存の業者がない場合や、低コストで実現したい場合は利用してみてください。三角ポップは「卓上POP印刷」というメニューの中にあります。
お金ないよー。
三角ポップ100部で18,780円です。これくらい必要経費と考えて発注しましょう。
プロモーションビデオの作成・デジタルサイネージ
Teamsではないですが、NASAのOffice 365プロモーションビデオです。
このようなプロモーションビデオのTeams版を作成し、デジタルサイネージとして流すと認知度向上に役立ちます。もちろんメールやTeamsやサイトで共有しても良いですね。
これもイベントをより盛り上げるために使うのも良いですし、常時流しておいても良いですね。
以下のココナラで動画制作をお願いすると低コストで済みます。
ゲームのPVなら良く見るよ!
そんな感覚で見て貰って認知度を上げましょう。
デバイスの設置・配布
Teams会議をしようとしてもデバイス環境が貧弱では使う気になりません。
デバイス購入費用はかかりますが、それで出張費が削減できると考えれば安いものです。
東京大阪間の新幹線往復で一人3万円弱です。この先、数十回、数百回もの往復費用が削減できます。無駄な移動時間も省けるので生産性も向上します。
働き方改革の投資と考えてしっかりとしたデバイス環境を整えましょう。
会議室にはスピーカーフォンを設置します。
大きな会議室には以下のようなデバイスが適切です。
小さな会議室であれば以下のようなデバイスで良いでしょう。
会議室でカメラも使いたいのであればTeams Roomsがおすすめです。以下のデバイスがTeams Roomsに対応しています。
Teams Roomsには別途カメラが必要になります。以下のカメラにするとインテリジェントキャプチャの機能が使えます。
Teams Roomsとインテリジェントキャプチャは以下の動画を見ると利用イメージが分かります。
社員にはヘッドセットを配布しましょう。自席からTeams会議に参加するためには必須です。
外出先でのスマホからの参加も想定して以下のようなワイヤレスヘッドセットにするのも良いです。
社員が欲しがるデバイスは以下のページでもまとめていますので参考にしてみてください。
いきなり全てのデバイスを整えるのも大変なので、最初は会議室の一部から始めるのが良いでしょう。
Teams Roomsは設置に若干難しいところがありますので、不安があるようでしたら協和エクシオの導入サービスを利用しましょう。
ヘッドセットはいくつかのものを試しに買ってみてアンバサダーに使っていただき、全社員に配布すべきものを選んでもらうのも良いですね。
私もデバイス欲しいっ!絶対使うからちょうだいっ!
デバイス貰えるとテンション上がって使いたくなりますよね。それが狙いです。
社内事例の共有
徐々に利活用が進んでくると良い成功事例も出てくると思います。
Teamsによる業務改善事例をアンケートで収集したり、発表会を企画して部門ごとに競わせたり、アンバサダーの活動結果を発表したりしましょう。優秀な事例はアワードを与えましょう。アワードは名誉だけでなく、インセンティブを与えるなど、給与として出せるとより効果的です。
成功事例の共有は様々な方法で行いましょう。メール、Teams、専用のSharePointサイトを作っても良いですね。社内報に掲載するというのも良いでしょう。
共有することで自分もやってみよう、自分の部署でも展開してみようという動きが出てきて全社的に成功事例が広がります。
他の人のネタを盗むんだね。
いや、まぁ、そうですが、横展開と言いましょうね。
偉い人からのメッセージ
成功事例を役員や事業部長などの偉い人から共有してもらうのも効果が高いです。
アワードを受けた成功事例やメンバーを役職者からメール等で広く周知してもらいましょう。Teamsを活用して業務改善することが会社から評価されると分かれば、より多くの社員が業務改善すること目指すようになります。
半期に一度などの大きな会議でも役職者から活動内容を語ってもらい、成果を上げた方を称えましょう。
また、定期的に社長からのメッセージを録画して配信しているようなケースもあるかと思いますが、そういったものをTeamsのライブイベントで配信するということもTeamsの認知度向上に有用です。
偉い人の話聞くの苦手…。
でもそういう方がTeamsの話をしていると使ってみようという気になりますよね。
強制参加イベントの実施
まずTeamsを使ってみることが重要なので、必ず触れるようなイベントを実施するのも有用です。
災害対策訓練としてTeamsを使って全社員の安否確認を行っているという事例もあります。
中途半端な訓練ではなく、本当の災害を想定して、緊急対策本部を設置し、役員全員が会議室に集まるような形が理想的です。
大抵最後までTeamsを使わないのは役職者です。しかし、災害対策訓練であれば必ず役職者が社員の安否状況を取りまとめる必要がありますので、Teamsを使わざるを得ません。
使ってみれば簡単に使えますので、強制的に使わせることによって心理的ハードルを取り除けるという効果があります。
もっとハードルの低いものとしては全社会議をTeamsのライブイベントで行い、必須参加とするのも良いです。ただし、その場合はあまりTeamsを使っているという感触がなく、継続したTeams利用はあまり見込めませんので、他の施策と併せて実施するのが有効です。
これなら否定的な支店長も使うしかないよね。
一度使わせてしまえばその後はかなり楽に攻略できますね。その支店でワークショップとかやっちゃいましょう。
おわりに
様々な施策を紹介させていただきました。それぞれ単独で効果があるものもありますが、基本的には複数の施策を組み合わせることで効果が出るものになっています。
それなりにコストがかかる施策もありますが、会社全体の生産性が向上することで人件費の削減・出張費の削減・印刷費の削減・残業時間の削減・退職率の低下・利益率の向上などが期待できますので、働き方改革の投資と考えて積極的に施策を実行していきましょう。